なぜ修理明細に細かな内容を記載していないのか

お客様からのレビュー投稿にて、

・故障していた内容と、交換した部品(整備内容)を教えてほしい
・どの部分が悪く、どのように修理したのかを知りたかった
・修理費用の納得感を高めるためにも、もう少し詳細が欲しい
・「基板修理 20,000円」だけではざっくりしすぎている
・部品代と技術料を分けてほしい

というお声をいただきました。

そこで今回は、なぜ修理明細書に詳細な修理内容を記載していないのかについて、書いてみます。

目次

当社の修理明細書について

当社では、修理明細書に記載する内容は、基板修理であれば
【基板修理 ○○円】といった形で作成しています。

実際には、例えば次のような書き方です。

・基板修理 11,000円
・送料(ゆうパック) 1,620円
 合計 12,620円

液晶の交換や、ピックアップレンズの交換の場合は、

・液晶交換 8,800円
・送料(ヤマト運輸) 1,650円

といった形で発行しています。

なぜ詳細を記載しないのか

ピックアップレンズ交換や液晶交換であれば、作業内容そのものがそのまま明細になります。
そのため、「もっと詳細を」とはなりにくいかもしれません。

しかし、基板修理のみの記載であれば、「ん?」となるのは当然だと思います。

液晶交換でも、
・液晶そのものの値段 ○○円
・交換工賃 ○○円
と分けて書いた方が、分かりやすいのかもしれません。

自動車やバイクの修理であれば、こういった形で明細書や請求書を作成することが一般的です。
当社でも自動車・バイクの修理を行っておりますが、こちらでは部品代と工賃を分けて記載しています。
ただし、ゲーム機修理に関しては、現状ざっくりとした明細書として発行しています。

理由その1

基板上の小さな電子部品を一つずつ明細に記載することは、
作業負担が大きく、かつ専門性が高いため、記載しても内容をご理解いただきにくいという点が理由の一つです。

自動車部品であれば、一つ一つに明確な部品名称があります。
例えば「タイロッドエンドブーツ交換」と記載すれば、検索することで部位や役割を把握することが可能です。

一方、ゲーム機の場合は、
メーカーが修理を前提とした部品名称の公開や部品供給を行っているわけではありません。
そのため、電子部品の型番や名称を記載しても、
一般のお客様にとってはかえって分かりづらい内容となる可能性があります。

また、
ゲーム機専用チップなどについては、正式名称が公開されていない場合もあり、
正確な名称を記載できないケースもあります。

さらに、基板上の電子部品は非常に小さく、多数が密集して配置されています。
修理工程では、故障が疑われる部品を順に交換し、改善状況を確認しながら作業を進める場合もあります。

その都度、交換箇所や回路位置を詳細に記録し明細へ反映することは、現在の体制では現実的ではありません。

明細書の作成やご請求案内も一人で対応しているため、
回路単位・部品単位での詳細記載が難しいというのが現状です。

理由その2

工賃を明記することで、値引き交渉や「高い」と言われるケースが多かったためです。

実際に、サービス開始当初は部品代と工賃を分けてご請求していました。
しかし、顔の見えない取引ということもあり、値引き交渉や金額に関するやり取りが頻発しました。

その都度の対応に時間を取られることが多く、業務効率を考えた結果、現在の形式に変更しています。

極端な例ですが、電源が入らない故障をご依頼いただき、原因が小さな電子部品一点だったとします。

部品代としては数円以下の場合もあります。
専用部品であれば代替品がなく、部品取り用の機器から移植することもあります。
その場合、部品に明確な価格を付けること自体が困難です。

この状況で明細を作成すると、
部品代 5円
工賃 11,000円

という形になります。
この明細を、そのまま請求書として提示できるか。
私は難しいと感じています。

工賃11,000円という数字だけを見ると、高く感じる方もいるでしょう。
しかし実際には、数時間にわたる原因特定の点検作業が含まれています。

一方で、「すぐに原因が分かったなら安くなるのではないか」
「経験があればもっと短時間で終わったのではないか」と言われた場合、明確な線引きができません。

その結果、価格交渉やトラブルに発展する可能性があります。
そうした背景から、部品代と工賃を細かく分ける形式ではなく、修理内容ごとの一式表記としています。

では、「基板修理 ○○円」とは何をしているのか。

実際には、数時間にわたる原因特定の点検を行っています。
一度で改善しない場合は、分解と再組み立てを繰り返しながら確認を重ねます。

部品代だけで金額が決まっているわけではありません。
修理が成功するまでにかかる時間と作業工程が含まれています。

ただし、長時間の点検を行った場合でも、
点検時間すべてを工賃として加算しているわけではありません。
結果として、作業量に対して十分とは言えないケースがあることも事実です。

レビューにいただいた内容へ、改めてお答えすると

故障していた内容と、交換した部品(整備内容)を教えてほしい

基板上の回路や電子部品名を明細に記載しても、内容が専門的になり過ぎてしまう場合があります。
そのため明細書には記載していませんが、ご希望があればメールにて可能な範囲でお伝えしています。

どの部分が悪く、どのように修理したのかを知りたかった

上記と同様に、明細書には簡略表記としていますが、ご連絡いただければ作業内容をご説明します。

修理費用の納得感を高めるためにも、もう少し詳細が欲しい

内容についてのご質問にはお答えします。

「基板修理 20,000円」だけではざっくりしすぎている

ごもっともだと思います。
ただし、これまでに述べた理由から現在の形式としています。

部品代と技術料を分けてほしい

液晶交換など明確に分けられる作業は分けて記載しています。
基板修理については、点検時間や作業工程の割合が大きいため、一式表記としています。

修理明細に対する当社の方針

ここまでお読みいただき、

・手間が掛かるから詳細を書かないのか。
・専門的であれば、簡単に書けば良いのではないか。
・過去に値引き交渉があったからやめたのか。
・工賃が高いと思われるのが嫌だから書かないのか。
・自動車では分けているのに、ゲーム機ではできないのか。
・作業の記録をしていないのか。
・効率化のためだけにやめたのか。

このような疑問を持たれる方もいらっしゃるかと思います。
これらの疑問に対して、正直に申し上げると、そのような側面があることも事実です。

過去に工賃を明記していた際、
値引き交渉や金額に関するやり取りが増え、トラブルに発展したこともありました。

また、多数の修理依頼をお預かりしている中で、
すべての案件に対して詳細な明細書を作成すると、その分、修理作業そのものに充てる時間が減ってしまいます。

限られた時間の中で、どこに時間を使うべきかを考えた結果、現在の明細形式としています。

ただし、「どの部分を修理したのか」というご質問をいただいた場合には、
作業時に記録している簡易的な修理内容をお伝えしております。

ご希望があれば、文面ではありますが、メールにて可能な範囲で詳細をご説明しています。

内部作業が見えにくい分、不透明に感じられやすいサービスであることは理解しています。
その中で、依頼して良かったと思っていただけるよう、可能な限り誠実に対応しています。

気になる点がございましたら、お気軽にご連絡ください。

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