電源は入るものの、映像が出力されず、
通常であれば点灯するアクセスランプも反応しない
セガサターン HST-3200の修理をご依頼いただきました。
セガサターンの映像がでない原因
セガサターンにおいて、多く発生する故障の一つでもある映像が出力されない不具合ですが、
この映像出力不良が発生する原因は、
・メイン基板の故障
・電源基板の故障
・映像出力端子の故障
などが挙げられます。
HDMI出力へと変換する変換器を使用している場合は、
変換器そのものの故障である可能性も考えられるため注意が必要です。
一方で、変換器には問題ない場合は、本体の故障と考えられますが、
発売から年数が経過しているセガサターンでは、
基板に取り付けられているコンデンサの劣化により様々な故障が発生していることが多い印象です。
ただし、必ずしもコンデンサ劣化が原因であるとは限らず、
チップやその他の電子部品、映像出力端子など、複数の原因が考えられます。


映像が出力されない原因を調べる
映像が出力されない症状にも、
いくつかのパターンがあります。
例えば、モニターへ接続して本体を起動した際に、
モニター側に何らかの反応がある場合や、
一瞬ノイズが入るような場合は、
セガサターン本体のシステム自体は起動しており、映像出力関連で不具合が発生している可能性が考えられます。
一方で、
モニター側に全く反応がなく、
一瞬のチラつきなども発生しない場合は、
セガサターンのシステム自体が起動できていない可能性があり、主要チップなどの故障も考えられます。
今回お預かりしたセガサターンでは、
本体起動時に一瞬チラつきが発生しており、かなり分かりづらい状態ではあるものの、
セガサターンの映像と思われる枠がモニターへ表示されていました。

厳密には、本体起動時に一瞬画面がチラつき、
うっすらと枠のような線が出ている状態でした。

これはセガサターンの映像の枠と思われます。
いや、確実にセガサターンの枠です。
分解して原因を調べる
モニター上に映像と思われる枠が表示されていたため、
コンデンサ劣化により、
正常に映像出力できていない可能性が高いと考えられました。
そのため、本体を分解して基板を取り出し、コンデンサの点検を行います。






基板に実装されているコンデンサを交換する
点検を行った結果、基板上のコンデンサに劣化が見られました。
そのため、基板を取り外してコンデンサ交換を行い、症状が改善するかを確認します。



劣化により剥がれていることを確認しました。
修正を行いながら、
コンデンサを交換していきます。


設置場所と容量が分からなくなるため、
外した順に並べています。
……で、工具が当たって散らばるまでが日常です。

点検を進めるごとに劣化が確認されたため、
結果的にすべて交換しました。
動作確認を行う



再度点検を行います。
日常茶飯事です。こういうのは。
電源基板の修理を行う
メイン基板上のコンデンサをすべて交換した結果、
交換前は本体起動時に枠のみ表示されていましたが、
交換後は白い画面が表示される状態へと変化しました。
完全に映像が出力される状態ではないものの、
症状に変化が見られたため、続いて電源基板側の点検と修理を行います。


電源基板修理中の写真がないのは、
「どうせこれでは直らないだろう」と思って、
撮影していなかったからです……。
これで改善するなら、撮っておけばよかった。
再度の動作確認と追加修理
電源基板側のコンデンサを交換した結果、
正常に映像が出力される状態へと改善しました。
仮固定の状態で上部カバーを取り付け、
再度動作確認を行ったところ、
今度はゲームディスクを読み込めない不具合を確認しました。
そのため、
ピックアップレンズ(ディスクを読み込む部品)の出力調整を行います。

ディスクの読み込み確認を行います。


入ってるよ!!!

組み立て後の最終動作確認




セガサターンの修理業者をお探しの方へ
今回の映像が出力されない原因は、
メイン基板、電源基板上のコンデンサ劣化により発生していました。
予防修理も兼ねて、
基板上のコンデンサをすべて交換したため、今後も長く使用できることが期待できます。
一点懸念点としては、
今回はピックアップレンズの出力調整のみで修理完了としている点です。
今回の修理では、
メイン基板、電源基板の修理を行った時点で、
お見積り額の満額近い修理費用が発生していました。
そのため、ピックアップレンズ交換や、
ドライブ基板側のコンデンサ交換まで行うと、
さらに高額修理となってしまうため、今回は調整対応にて修理完了としております。
もちろん、本来であれば、
ピックアップレンズ交換やドライブ基板修理まで行うことで、
さらに安心して使用できる状態へ近づきます。
しかし、レトロゲーム機は発売から長い年月が経過しており、
今後も様々な不具合が発生する可能性があります。
故障しないことが一番ではありますが、
必要に応じて修理やメンテナンスを行いながら、
長く付き合っていくというのも、レトロゲームを楽しむ一つの魅力かもしれません。
セガサターンの修理業者をお探しの際は、
ぜひBunny Craftもご検討ください。

