画面がヒビ割れを起こしたような状態となったワンダースワンをお預かりしました。
お預かり時のワンダースワンの様子
今回修理をご依頼いただいたのは、ワンダースワンの初期型です。
モノクロ表示のゲーム機となります。
経年劣化により、画面がヒビ割れを起こしたかのような状態となっており、
よく見ないと画面に表示が出ているのかどうかも判断が難しい状態でした。

私はこのゲーム機で遊んだことはありません。

ゲーム画面はほぼ見えない状態でした。
画面がヒビ割れ・変色する原因について
画面のヒビ割れや変色は、
多くの場合、液晶表面の偏光フィルムが劣化することで発生します。
一方で、落下などの物理的な衝撃により、
実際に画面がヒビ割れしているケースや、
経年劣化によって、表面の手で触れられる部分である
液晶プロテクターがヒビ割れしているケースもあります。
そのため、状態に応じた適切な修理が必要となります。
原因の切り分けの目安としては、
以下のように判断することが可能です。
・手で触れた際に段差を感じる場合
→ プロテクターの破損、または劣化
・画面表示は出ているが、見えづらい、ヒビ割れや変色がある場合
→ 偏光フィルムの劣化
・画面表示そのものが割れている場合
→ 液晶の破損
分解して液晶を交換する(IPS液晶)
今回のヒビ割れの原因は、
偏光フィルム自体が劣化し、割れと変色が発生していたことによるものでした。
ゲームボーイなどの液晶であれば、
偏光フィルムのみを交換する対応も可能ですが、
今回は見やすさを重視し、バックライト付きの液晶(IPS液晶)へ交換します。
IPS液晶とは?
IPS液晶は
In-Plane Switching(イン・プレーン・スイッチング)の略です。
ざっくり言うと、
液晶の並び方(駆動方式)の名前になります。
もう少し噛み砕いて説明すると、
従来の液晶とIPS液晶には次のような違いがあります。
従来の液晶
・見る角度によって色が変わりやすい
・コントラストが弱い
・見る位置によって白っぽく見えることがある
IPS液晶
・視野角が広い
・色の変化が少なく安定している
・表示がくっきり見える
・バックライト付きのため全体的に見やすい
そのため、画面が見えづらいゲーム機でも、
IPS液晶へ交換することで視認性の改善が期待できます。
一方で、
・従来の液晶と比べて価格が高い
・バックライトを使用するため、電池の消耗がやや早くなる
といったデメリットもあります。
良いことばかりではありません。




液晶を取り外す
基板を取り外した後、
古い液晶を本体から取り外します。


IPS液晶を取り付ける
今回の修理では、従来の液晶ではなく、
視野角が広く、表示が安定しているIPS液晶を取り付けます。


液晶基板が接触してショートしないように加工




交換後の動作点検
今回取り付けたIPS液晶には、
タッチ操作によって色合いを切り替えられる機能が搭載されています。
そのため、各モードが正しく切り替わるか、
表示に問題がないかを確認しながら、動作点検を行います。

nとdの間にセンサーを設置しました。


非常に見やすくなりました。
ワンダースワンの修理を検討中の方へ
当社では、IPS液晶への交換をはじめ、
ゲーム機本来の雰囲気を大切にしたい方向けに、
純正液晶の修理にも対応しています。
また、表示不良のほか、
ボタンの動作不良などの修理も行っています。
修理内容や費用については、
以下のページよりお見積りをご相談ください。


