PS2 SCPH-90000 起動直後はディスクを読まない|時間経過で温まると改善する故障

本体を起動してから数十分間はディスクを一切読み込みできない状態ですが、
本体が温まることでディスクを読み込みできるようになる症状が発生している、
PS2 SCPH-90000の修理をご依頼いただきました。

目次

本体が温まると読み込みが可能になる理由

基板には、
必ずといっていいほどコンデンサと呼ばれる電子部品が使われています。

このコンデンサは、長期間使用されることで徐々に劣化していきます。

劣化したコンデンサは、
温度によって特性が変化することがあり、
本体が温まることで一時的に正常に近い状態へ戻り、ディスクを読み込みできるようになるケースがあります。

コンデンサは、
メイン基板だけでなく、ディスク読み込みを行うピックアップレンズ周辺の回路にも使用されています。

そのため、電源投入直後は読み込みできないものの、
本体が温まった際にディスクが読み込み可能になる症状は、
いずれかの部分のコンデンサ劣化により発生しているものと考えられます。

SCPH-90000の本体の写真
今回お預かりした、SCPH-90000です。
SCPH-90000本体と、テレビ画面の写真
ディスクとメモリーカードを読み込んでいる画面
お預かりした時点では、
冷えている状態でもディスクを認識していました。

お預かりしたSCPH-90000を点検する

今回の症状は、
ピックアップレンズや周辺電子部品の劣化(コンデンサ)によって発生することが多いため、
本体を分解して内部の状態を確認します。

SCPH-90000本体の写真
分解前
本体を分解します。
SCPH-90000本体の写真
分解後
こちらがSCPH-90000の内部です。

メイン基板の点検

まずは、本体からメイン基板を取り外し、基板に実装されているコンデンサの点検を行いました。

SCPH-90000の内部の写真
ドライブを外した後
ドライブ等の部品を外して、基板を取り出します。
SCPH-90000内部の写真
電源基板や、冷却ファンを外している最中の様子
分解中…
SCPH-90000のメイン基板
シールドプレートを外す前
シールドプレートを外します。
SCPH-90000のメイン基板の写真
SCPH-90000のメイン基板です。
コンデンサを点検します。

基板の修理を行う

基板を点検したところ、
複数のコンデンサに劣化が見られたため、該当部品の交換を行いました。

SCPH-90000の基板を修理しているときの様子
修理中…。

「これで改善してくれれば…。」と思いながら、
修理を進めています。
SCPH-90000のメイン基板を修理して、組み立て時の様子
組み立てます。

ピックアップレンズを交換する

基板の修理を行いましたが、
今回のケースでは、症状が発生したり発生しなかったりと動作が不安定でした。

そのため、
基板故障だけが原因ではない可能性も考慮し、予防修理を兼ねてピックアップレンズの交換を行いました。

SCPH-90000のピックアップレンズフレキシブルケーブルを交換した後の写真
ピックアップレンズのフレキシブルケーブルを交換します。
SCPH-90000のピックアップレンズ交換時の写真
ピックアップレンズを交換します。

動作確認と組み立て

SCPH-90000の修理後の動作確認の様子
本体を起動させて動作確認を行います。
SCPH-90000の修理後の動作確認の様子
ディスクをセットした後
まずは、各ディスクの読み込みチェックから。

正常にすべてのディスクを読み込みできました。
SCPH-90000の修理後の動作確認の様子
続いて、上部カバーを取り付けて動作確認を行います。
SCPH-90000の修理後の動作確認の様子
2日間、動作確認を行い、
症状が改善されたので、修理完了としました。

今回の修理について

お預かりしたSCPH-90000は、
本体が冷えている状態でも正常にディスクを読み込むことがあり、故障状況が不安定な状態でした。

分解前に初期点検を行いましたが、
症状が発生したり、発生しなかったりと動作が安定せず、
故障内容を正確に把握したうえで、点検や修理を進めることが難しい状態でした。

そのため、
修理後の動作点検についても、2日間に分けて確認を行いました。

結果として、点検中に問題の症状は発生しなかったため、修理完了としました。

当社では、このような症状確認が難しい故障についても修理を受け付けております。

症状確認にお時間をいただく場合もございますが、お困りの際は一度ご相談ください。

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