PS3 CECH-2000の電源が入らない・起動できない故障の修理事例

今回お預かりしたのは、
ファイナルファンタジー仕様のCECH-2000Bです。

症状は、電源を入れると数秒後にピピピとエラー音が鳴り、強制シャットダウンしてしまう状態。
これは、いわゆるYLODと呼ばれている症状に該当します。

目次

起動できない原因を調べる

YLODが発生する原因は様々です。
そのため、当社ではPS3の基板を取り出し
パソコンへ接続して、基板に保存されているエラー情報を元に修理を行う方法を採用しています。

電源が入らないCECH-2000Bの写真
今回お預かりしたPS3です。
起動ボタンを押してから6秒ほどで電源が落ちてしまう状態でした。

本体の分解と基板の取り出し

CECH-2000Bの内部の写真
分解中の様子
本体を分解します。
CECH-2000Bの内部に詰まったホコリの写真
発売から年数が経過しているため、
多くのPS3でホコリが詰まっています。
CECH-2000Bの内部清掃時の様子
作業部屋がホコリだらけになるのは困るので、
清掃しながら分解を進めます。
CECH-2000Bの分解中の様子
電源ボックス、ディスクドライブなどを取り外します。

写真は取り外し後。
CECH-2000Bの汚れた下側カバーの写真
清掃前の下側カバーです。
軽くホコリを除去した後なので、割と綺麗に見えますが…。
CECH-2000Bのメイン基板シールドの写真
YLODが発生している原因を調べます。

原因を調べる

CECH-2000Bの基板とリーダーの写真
このようなリーダーを使用して、
パソコンと接続します。
CECH-2000Bのメイン基板に実装されたプロードライザの写真
どうやら、基板に取り付けられている
この紺色の部品が原因のようです。

今回の電源が入らない原因

エラー情報を元に基板の点検を行った結果、
基板に実装されているプロードライザと呼ばれる部品の劣化により、YLODが発生していました。

過去には、プロードライザを新しい物へ交換する修理方法を行っておりましたが、
数年前からはコンデンサへ置き換える修理方法を採用しています。

そのため今回も、
プロードライザを取り外し、コンデンサへ置き換える方法にて修理を実施します。

CECH-2000Bの電源が入らない故障の修理時の様子
劣化したプロードライザの内部
プロードライザのカバーを外したところ。
内部に劣化が見られます。
CECH-2000Bの電源が入らない故障の修理時の様子
プロードライザの撤去後の写真
基板から取り外したあと。
基板に残ったハンダを除去します。

修理を行う

CECH-2000Bの電源が入らない故障の修理時の様子
POSCAPコンデンサ取り付け時
コンデンサを取り付けます。
使用しているのはPOSCAPコンデンサです。
CECH-2000Bの電源が入らない故障の修理時の様子
修理後の写真
POSCAPコンデンサを取り付けた後、
プロードライザの特性に近づけるため、
MLCCと呼ばれるコンデンサも取り付けて動作確認を行います。

動作確認を行う

CECH-2000Bの電源が入らない故障の修理後の最小構成部品で組み立て時の写真
簡単に組み立てて、動作確認を行います。
CECH-2000Bの基板修理後の起動確認時の様子
起動スイッチの写真
本体を起動させます。
CECH-2000Bの基板修理後の起動確認時の様子
PS3の起動画面が表示されたテレビ
起動できない症状が改善しました。

追加作業(内部清掃・熱伝導グリス交換・電池交換)

今回は、起動できない故障の修理のほかに、

・外装の洗浄を伴う本格的な内部清掃
・熱伝導グリス(CPUグリス)の交換
・内蔵電池(CMOSバッテリー)の交換

もご依頼いただいておりましたので、あわせて作業を行います。

CECH-2000Bのメイン基板の写真
熱伝導グリスを除去前
古い熱伝導グリスを除去します。
CECH-2000Bのメイン基板の写真
熱伝導グリスを除去後
除去後。
CECH-2000Bの外装洗浄時の写真
洗浄前
外装を洗浄します。
CECH-2000Bの外装洗浄時の写真
洗浄中
洗剤を使用して清掃を行います。
CECH-2000Bの外装洗浄時の写真
洗浄中
高圧洗浄機を使用
高圧洗浄機を使用して、隙間に詰まったホコリを洗浄します。

組み立てと最終動作確認

CECH-2000Bの外装洗浄後の組み立て時の様子
ファン等の清掃も行って組み立てます。
CECH-2000Bの外装洗浄後の組み立て時の様子
ディスクドライブ、電源ボックスの清掃を行って組み立て。
CECH-2000Bの修理後の動作確認時の様子
動作確認中…。
各ディスクを正常に読み込むかなどを確認します。
CECH-2000Bの修理後の動作確認時の様子
修理完了!

YLOD症状でお困りの方へ

当社では今回の修理事例のように、
起動できない不具合であるYLODの原因を特定し、その部分の修理を行い、
根本的な原因を取り除くことで、長く使用できるように修理を試みています。

一方で、YLOD症状は様々な原因で発生する故障のため、
絶対に再発しないとまでは言い切れません。

故障している部分によっては、
セーブデータが消えてしまう可能性があったり、修理自体を行うことができないケースもあります。

また、YLOD症状の特徴として挙げられるのが、
電源が落ちてしまうまでの時間や発生タイミングのみでは原因は分からず、
分解して点検を行うまで原因が特定できないことです。

そのため、修理可能か、データを保持したまま復旧できるかについては、
お預かりして点検を行うまでお答えできない故障です。

以下のページ内に修理料金や修理をご依頼いただく際の注意事項、
修理依頼方法をまとめておりますので、
YLOD修理をご検討中の方は一度ご参照ください。

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