主電源をオンにすると、スタンバイ状態を示す赤いLEDは点灯するものの、
起動ボタンを押した数十秒後に「ピピピ」とエラー音が鳴り、
赤いLEDが点滅して起動できないCECHL00の修理をご依頼いただきました。
CECHL00の起動できない原因
ピピピとエラー音が鳴り、電源が落ちてしまう症状は、
総じて「YLOD」と呼ばれています。
これは、PS3を構成している電子部品や基板が故障し、本体が正常に起動できない際に発生する症状です。



起動できない原因を調べる
お預かりしたCECHL00を分解して、
YLODが発生している原因を調べていきます。
当社では、PS3の基板とパソコンを接続し、
本体内部に記録されているエラー情報を先に読み取ったうえで、
その内容を元に修理を進める方法を採用しています。

ホコリがあるように思えますが、
これまでにお預かりした中では少ない方です。
これは、綺麗です!!

エラー情報を読み取る


起動できない原因と修理内容について
エラー情報を読み取ったうえで基板の点検を行ったところ、
基板に実装されている「プロードライザ」と呼ばれるコンデンサの一種が劣化しており、
これが原因でYLODが発生している状態であると判断しました。
そのため、劣化しているプロードライザの交換を行い、
正常に起動できるかを確認していきます。


交換します。

プロードライザを交換する
当社では、プロードライザの劣化によりYLODが発生している場合、
新しいプロードライザへ交換する方法だけでなく、
主にPOSCAPコンデンサやMLCCコンデンサ
と呼ばれるコンデンサへ置き換え、改善を試みています。






動作確認を行う
PS3から読み取れるエラー情報を元に修理を行っていますが、
この情報は「基板上のどの部品が故障しているか」を正確に示すものではありません。
そのため、エラー情報を参考に故障が疑われる部品を交換し、
実際に本体が起動するかを確認しながら修理を進めています。
改善が見られない場合は、再度分解と点検を行い、別の故障箇所を調べていく流れとなります。
今回のケースにおいても、
複数の故障が重なってYLODが発生している可能性があるため、最小構成の状態で本体を組み立て、動作確認を行います。




本当は、PS3のロゴを撮影したかったのですが、
少し遅れてしまい、ロゴが消えかけです。

内部清掃と組み立て
修理を行った結果、正常に起動できる状態まで改善したため、
今回ご依頼いただいていた、
外装の洗浄を含む本格的な内部清掃を行い、本体を組み立てていきます。

熱伝導グリスが固着していることが多いため、
本体を温めてから基板を外すと、すんなり外れます。
固着した状態で無理に基板を外すと、
主要チップが基板から剥がれてしまう可能性があるため、
この方法で作業を行っています。



各パーツの洗浄
本格的な内部清掃をご依頼いただいた場合は、
外装やファンケースなど、
洗浄可能な部品については洗剤を使用して水洗いを行います。


組み立てと、最終動作確認

洗浄中の写真を撮影したはずなのですが、ありませんでした…。
おかしいな(._.)


写真は塗布前。


アルコールで清掃しました。

各ディスクの読み込み確認や、
ゲームプレイ中に電源が落ちないかを確認して修理完了!
さいごに
今回お預かりしたCECHL00につきましては、
基板上の電子部品の劣化によりYLODが発生している状態でした。
また、内部清掃や熱伝導グリスの交換も同時に実施しておりますので、
今後も長くご使用いただけることが期待できます。
ただし、PS3は発売から長期間経過している機器のため、
本体の状態によっては修理できないケースや、
修理後に別の部品が故障し、再度YLODが発生する場合もございます。
当社では、修理後の保証対応のほか、
保証期間終了後につきましても、割引価格での修理に対応しております。
YLOD修理の料金や注意事項、保証期間につきましては、
下記ページをご参照ください。

